運命のヒト
あー、大森と水嶋・・・。

俺は近くに水嶋がいることに気付いた。


何か俺らの方、見てる気がすんだけど・・・。

チラッと健二を見ると、健二もあいつらに
気付いているみたいだった。


「つ~か、桃子発見!!
 さっすが大森千絵!!」

そう言ったと思ったら・・・。

「桃子~!ちょっと来い~!」

とか何とかいつもの調子でそう叫んだ。


もしかして・・・。

お前が企んでいたのって・・・。


「おい!!健二、おま・・・」

「いいねんって!!」

健二は真剣な顔をして俺を見た。


「ちょ、待てって!!」

「待てんなぁ~」

真剣な顔をしてたかと思えば
そう言って笑う。


「お前、ふざけんなって!!」

「いや、ふざけてねぇよ。
 てか優士、もう桃子来とるし・・・」

ありえねぇ・・・。


いきなり何なんだよ。


俺にも心の準備ってもんがあんだよ・・・。

てか、何なんだよ。

何であいつは普通にこっちに向かって
来てんだよ!?


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