運命のヒト
「暑っちいな～」

「マジで、今日はやばいな・・・。
　やっぱ、大阪は暑いな～！！」

昼の休憩、今日も正と一緒に飯を食う。


太陽が容赦なく俺らに向かって照りつくす。

俺の身体はもう真っ黒だ。


大阪に来て、そろそろ一ヶ月が経つ。


俺は、中学を卒業してからおっちゃんの会社で働いている。


おっちゃんは、俺の親父の兄貴にあたる人で、いわゆる俺の叔父さんって奴だ。

普段は、おっちゃんって呼んでるけど、仕事の時は、社長って呼んでる。

まぁ、それは当たり前だけど・・・。


俺は、将来、おっちゃんの会社を継ぐことになる。


その為に、今は社長であるおっちゃんについて大阪に来て仕事をしている。


先月、大阪に新しい支店が出来た。


おっちゃんは大阪の支店が出来ることを随分前から俺に話してくれていた。


「いつか、俺と一緒に大阪に
　来てくれるか？」

そう何度も、俺に聞いてきた。


その時俺は、なんとも言えなかった。

水嶋と離れたくなかったから・・・。


でも、もう俺のそばに水嶋はいない。


だから、決心出来たんだ・・・。


俺は、ここでいろんな経験をする。


いわゆる、修行ってやつ。



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表紙・目次

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