運命のヒト
「優士さ、最近なんかあった?」

何も話さない俺を変だと思ったのか、神田がそう問いかけてきた。


「はぁ?何もねぇけど・・・」

「そっか。なら、いいけど・・・」


神田は何か言いかけたけど、やめた。


俺は特に話すこともないし、一人でゲームをしていた。


神田は俺の隣で、手帳を見てた。



「それ、何だよ?」

俺は、神田の手帳が気になって、ゲームをやめた。


「ん?これ?
 みんなにプロフィール書いてもらったの!」

神田が嬉しそうに見せてくれた。


「へぇ~、プロフィールか・・・」

俺は、一枚一枚見ていった。


「女ばっかやな・・・」

「うん。
 女子、みんなに書いてもらったから」


みんな・・・?

ってことは、水嶋のもあるのか?


「ちょっと、コレ見てよ~。
 愛の・・・。
 好きな人いるって~」

「ホンマや、誰やろう?」


俺は、そんなことを言いながら、ただ一人、水嶋のプロフィールを探していた。



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