運命のヒト
「あっ、コレ、桃子の!
 見てよ、好きな人のところ、美鈴ちゃん
 って書いてるの!」

「プッ!」

俺は、思わず吹き出した。


「何で、好きな人が神田なんだよ!」

俺がそう言うと、

「いいじゃん、別に。
 私も桃子のこと好きだもん!」

神田がそう言って笑った。


普通、好きな人のところ、いるかいないって書くだろ・・・。

名前なんて書かねぇだろ!

何が美鈴ちゃんだよ・・・。


まぁ、確かに、神田と水嶋は仲良いけど。

でも、美鈴ちゃんって・・・笑えるわ。



水嶋っておもしれぇな。


俺は、そんなことを思った。


へぇ・・・。

誕生日は7月7日か・・・。


七夕かぁ・・・。



それから、俺達は、くだらない話をした。

神田といると、普通に楽しい。


だけど、俺の頭の中には、いつも水嶋が浮かぶ。


ここ最近、いつも水嶋のことばかり考えてる気がする・・・。


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