運命のヒト
気付けば、あっという間に時間が過ぎていた。


携番教えようかとかいろいろ考えていると、チャイムが鳴った。


昼休みは終わってしまったみたいだ。


・・・もう終わりかよ・・・。


そう思ってると、水嶋がこんなことを言い出した。


「ねぇ、嫌な想いしてない?」

どういう意味なのか全く分からなかった。


「何が?
 わけ分かんねぇんだけど・・・」

俺がそう言うと、水嶋はもう一度こう聞いてきた。


「だからね、嫌な想いしてない?」


・・・嫌な想い?

俺は、頭の中を巡らせた。

何のことを言っているのかは分からない。


だけど、嫌な思いをしてないのは確かだ。

だから、こう答えた。


「してねぇよ」

「そっか・・・」


水嶋がそう言ったから、俺は安心した。

だけど、安心したのもつかの間で、水嶋は次々に俺に質問をしてきた。


「無理してない?」

「してねぇよ」

また、そう答えた。


「しんどくない?」

「しんどくねぇよ」


何が聞きたいのか分からねぇ・・・。


一体、水嶋は何が聞きたいんだ・・・?

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