運命のヒト
あの日、水嶋と話してから、俺は今までより水嶋と仲良くなれた気がする。


俺と水嶋とそれから健二の3人でいることが多くなった。

水嶋は、山田達や小田とも一緒にいるけど、時間を作っては俺達のところに来てくれる。


それが、すげぇ嬉しかった。


でも、話の中心はいつも健二。

健二の話を俺と水嶋が聞いてるってのがほとんど・・・。

それでも、水嶋と一緒にいれて俺は幸せを感じていた。


健二も、最近、毎日学校に来ている。

もちろん、俺も毎日来てる。

たまに、健二が気をきかせて俺と水嶋を二人っきりにさせることがある。

初めは水嶋と二人っきりでいるのは、照れ臭かったけど、今じゃもうすっかり慣れた。

慣れって恐ぇよ。


中庭だったり、下駄箱だったり・・・。


場所はいつもそんなとこだけど、俺は嬉しかった。


隠れて会わなくてもいいってことは、みんなに見られても気にしてないってことは、堂々としていいってことは・・・。

マジで期待してしまう。


だけど、話すことはいつも健二の話。

俺は、水嶋のことがもっと知りたかった。


だけど、水嶋はなぜかいつも健二のことばかり話すんだ。


そして、いきなり、こんなことを聞かれた。


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