友情力 ~友との情の力~


それから、僕は、君のことが気になって、気になって、仕方がなかった。


「さ、聡瑠。」


「何」


「聡瑠のこと、友達だと思って、いいのかな。」


「いいんじゃん。」


なんで。なんでそんなに軽いの。


友達ってそんなに、軽いものでいいの。


僕の友達への価値ってどんなものだったの。


君のことがもっと知りたい。


「聡瑠が中学生だったときのこと、詳しく聞かせてもらってもいいかな。」


「俺の過去なんて知って、なんになんの。

てか、そういうのうざいんだけど。

中学んトキのこととか、話すことなんかねぇし。」



どうして君は、過去の話をしたがらないの。

君の過去には何があったの。



「ねぇ、あなたって、高橋くんと同じ中学だよね。」


「そうだけど。あなた誰?」


「僕はD組の金嶋慎。聡瑠の友達。」


「私は、B組、白石 奈那美《シライシ ナナミ》。聡瑠とは、3年間、同じクラスだったの。」



白石さんは、髪が長くて、綺麗で、きっと、モテテいたんだろう。



「もしよかったら、聡瑠が中学のときのこと、教えてくれないかな。」


「いいけど。誰にも言わないでね。」


「わかってる。」


「実はね・・・」



< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop