友情力 ~友との情の力~
それから、僕は、君のことが気になって、気になって、仕方がなかった。
「さ、聡瑠。」
「何」
「聡瑠のこと、友達だと思って、いいのかな。」
「いいんじゃん。」
なんで。なんでそんなに軽いの。
友達ってそんなに、軽いものでいいの。
僕の友達への価値ってどんなものだったの。
君のことがもっと知りたい。
「聡瑠が中学生だったときのこと、詳しく聞かせてもらってもいいかな。」
「俺の過去なんて知って、なんになんの。
てか、そういうのうざいんだけど。
中学んトキのこととか、話すことなんかねぇし。」
どうして君は、過去の話をしたがらないの。
君の過去には何があったの。
「ねぇ、あなたって、高橋くんと同じ中学だよね。」
「そうだけど。あなた誰?」
「僕はD組の金嶋慎。聡瑠の友達。」
「私は、B組、白石 奈那美《シライシ ナナミ》。聡瑠とは、3年間、同じクラスだったの。」
白石さんは、髪が長くて、綺麗で、きっと、モテテいたんだろう。
「もしよかったら、聡瑠が中学のときのこと、教えてくれないかな。」
「いいけど。誰にも言わないでね。」
「わかってる。」
「実はね・・・」