友情力 ~友との情の力~
「聡瑠、中学のとき、すっごく陰湿なイジメにあってたの。」
「そうなの!? でも、今は、すごい人気じゃない?」
「中学1年までは、今みたいにすごく人気だったの。
でもね、2年になると転校生が来たの。
その転校生が人気の聡瑠を妬むようになって・・・
それで、みんなに聡瑠の嘘の情報を流して。」
知らなかった。君にそんなに辛い過去があっただなんて。
僕は君のこと何も分かっていないんだ。
こんな僕が君の友達って胸張って、言えるかな。
ごめんね。ごめんね・・・
「その転校生って、西高にいる?」
「居ないよ、今は。」
「今は?」
「その子、超名門の私立高に通ってたんだけど、そこで、悪さして、退学になったらしいの。
だから、西高に来るんじゃないかって噂がたってるの。」
「えっ!?本当?」
「噂だけどね。」
「初対面なのにこんなにたくさん教えてくれて、ありがとね。」
「ううん。こちらこそ!!」
あなたの笑顔、とても綺麗だった。
とても癒された。
一瞬、君のことを忘れかけてしまった。
でも僕は、君を必ず守る。
胸を張って、僕は君の友達、君は僕の友達、というために・・・