伝えたい
第3章

お母さん

その女の顔は

青山そっくりだった。

「ふんっ」

その女は怒った様子で行ってしまいそうになったので、俺は急いで引き止めた。

「青山さんっ」

その女はビックリした様子で振り向いた。

「あら、もしかして。」

その女はクシャッと笑った。

「静の彼氏くんでしょ?やだー、可愛いじゃない」

笑った顔も青山そっくり。確実だと思った。

「もしかして、静さんのお姉さんですか?」

「ふふふ。バカね、まあ良いや。一緒に来て!」

俺はよく分からないまま

一緒にタクシーに乗せられた。
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