執事の病院
「...現役じゃないのは、君だけ?」


!?


急に後ろから声がした。



振り返ると知らない男が居た。



「は...」
「はいっ!1名のみです。」

返事をしようとした瞬間
俺のスカウト者が代わりに返事をしだしてた。


「じゃあ説明するから前へ」


「はい」


説明を聞くために俺は、
前へ歩いて行った。


俺が歩く隙間の両側に本物の執事達が居た。


『カッコ良い...。』
歩く途中...
こう思いながら周りを見渡した。


途中で数人と目が合った。


前の席に着くと
すぐに説明が始まった。


後ろで執事達の声がする。


「...彼等には、すでに説明を終えているから
君だけに説明する。
聞いたと思うがこの病院は、『執事の病院』
として開設する。
君を選んだ理由...その前に人を探してた理由は、
すでに聞いてる通りだ。」


『あ~。あの毒舌...。』
話を聞きながら俺は、街で聞いた事を思い出していた。


「そして説明は、たった一つ。
執事のイメージ通りの態度と話し方で患者に接してくれれば良い。
特に禁止事項とかは、無いけど...1人の患者には、最後まで仕える事だけは
守ってもらう。」

「はい」


―病院の開設理由をまだ聞いてなかった。

 しっかりした理由があるなんて知らなかった。

 だから...

 めんどうで聞かなかった。

 ただの気まぐれだろうってしか思っていなかった...―。


< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop