揺れる心
気が付いたときには、私達の間には、睦輝がいるようになって。
……まぁ、最初は「なんで女子の間にこいつが…」とか思ってたけどさ。
慣れたら気にしなくなって……。
………って。
あれ?
ちょっと待てよ…?
私とあいつが会ったのって、本当に秋からだったっけ?
えぇと……。
―――回想。
「……ぃっ、おいって!」
「…へ?私?」
「そうだって!お前、トーチのやつ受けなくていいのかよっ?」
あっ…!
忘れてた……。
トーチ受ける日、私ってば引っ越しの片付けで休んだんだった。
そういえば、この人って受ける日を忘れてて帰った人だっけ……。
「今すぐ体育館だってよ」
「えーっ!?明日じゃいかんのっ?」
「お前トーチできんくなるぞっ?いーから行くぞっ」
「……わかった…」