揺れる心
気持ち
私には、晴輝がいる。
晴輝とは、もう付き合ってから1年ちょっと経っていた。
大好きな人は、彼だけ……。
そう、心に言い聞かせていただけかもしれない。
“あいつは友達”
そうやって、自分の気持ちに気付かないふりをしていたのかもしれない。
けど、ね……。
「千夏って武田のこと好きでしょ〜?」
体育の授業を見学して、墹雉ちゃんと薙と私。3人で喋っている時、いきなり墹雉ちゃんが言い出した。
「んなわけないじゃん!!」
急に何を言い出すかと思ったら!
私には晴輝がいるでしょっ。
「嘘つけぇ!本当のことをはけーっ!」
薙もなんかのっちゃってるし……。
「だから、違うってば!」
お前こそ、男子嫌いとか言っときながらあいつとは仲いいじゃねーかっ!
そう心の中で叫んだ時だった。
「ぅがっ…!」
薙が、墹雉ちゃんに耳を押さえ付けられてる…。
「マジで本当のこと言えって!!」
墹雉ちゃんは、薙に聞こえないくらいの声で聞いてくる。
「違うって言ってるじゃんっ」
「いーから言えってっ!」
「好きじゃないからっ!」
「お前いい加減にしろって!!」
「そうだよーだっ!!」
…………ん?!