揺れる心



そう思ったのは、その日だけで。
学校では、あいつは私に話しかけて来なくなった。
私の気のせいかもしれない。
けど……。
たった3時間目まで、目も合わせてくれなかっただけで……こんなに寂しく感じるのは、何でだろう…?

正直わからなかった。
だって、今までの中でもこんなことは時々あったりしていたから。
今までは、全然そんなこと思ったりしなかったのに……。
なんでだろう……?

4時間目は家庭で。この前行ってきた保育園の反省を、班になってまとめる作業をすることになった。
班には、私、墹雉ちゃん、薙は勿論、あと4人の人と……睦輝も一緒の班だった。

反省をまとめる班になった後……。
私は初めて、その班になってみんなと話さなかった。
だって………なんか、見れなかったから。
楽しそうに話してる薙達。
私は、ちょっと羨ましかった。
“泣くな”
その言葉を、心の中で必死に言ってた。
私はずっと反対方向に顔を向けて、必死で泣くのを堪えてた。

自分の席に戻った後……。
墹雉ちゃんに、後ろから頭を軽く叩かれた。
そして、
「大丈夫かぁ〜」
…って。
なんか、一瞬だったけど。墹雉ちゃんに励まされた気がしたんだ。
私、今度こそ本当に泣きそうになって、制服で顔を隠してた。

ありがとう……墹雉ちゃん……。





< 27 / 63 >

この作品をシェア

pagetop