揺れる心
そして4時間目の数学。
私はある紙を片手に、一瞬にして焦り始めていた。
そう。
テストの答案だった。
「やばいやばいやばいやばい……」
頭を抱え込んで焦る私。
その理由は……。
テストの成績。
つまり順位が120以下だった場合、携帯没収か解約という約束になっていた。
そして私は、今まさにその時を迎えようとしている気がしてならなかった。
だって…だって…っ!
数学が16って!!
英語よりやばいんですけどっ!!?
てか合計点が150に近いってどういうことですかっ!?
美術だけは平均あったのにっ……!
「どうしよ……もし今の状態で携帯なくなったりなんかしたらっ……」
絶対晴輝と自然消滅しちゃう気がする……。
だって、前までは全然そんなことなかったけど、お互いに好きな人ができた今。
携帯がないと、晴輝とは続かない気がする。
私は数学のテストを見ながら、考えることはそのことばかり。
また少し、目頭が熱くなった気がした。