揺れる心







あれからあっという間に日が経って、気が付けば、もうすぐ1週間がたとうとしていた頃の、ある夜のことだった。

私はまた、睦輝とメールをしていた。
内容は、いろいろだけど……。

突然、睦輝がこんなことを言い出した。

「付き合ってること、なんで墹雉知っとるの」

心臓が飛び出るかと思った。
だって……、お試しで付き合ってることは、墹雉ちゃん達には内緒の約束だったから。

けど、うちらの中で、隠し事はなしって約束になって……。

でも、こんなこと言ったって、言い訳にしかならないことはわかってる。
それでもやっぱり、そう言うしかないから……。
数分たってから、震えそうな指で送信ボタンを押した。

「ごめんなさいっ!あの、うちらの中で隠し事はダメってことになって……それで………。本当にごめんなさいっ…」

すっごく勇気を出して、そう送ったけど……。

「まあ俺は責めたりしない!BIGな男だからな!」

………ぇ?
怒って……なぃ…?

その時突然、涙が溢れてきた。


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