風使いアシュレイ
「どこに行かれてたんです??」
クロウが怒っているように見えた…
「森だ…どうかしたのか…??」
「いらぬ噂をお聞きしたので…」
「…………」
「エルフにたぶらかされていると…」
「言っただろう…女は苦手だと…」
「クレアに誓って…そう…言えますか??」
「ふっ…お前…それが…私の子に見えるのか???」
「あなたの子です!!」
クロウは睨みつけた…
「……まだ…あの女の事信じてるのか??あの女はっ…だな!!お前が襲ったと…嘘を…」
「何を訳のわからない事を!!彼女はあの日……あの見合いの日………あなたに襲われたと…」
「なっ!!」
「彼女に子供が出来た…だから…あなたが…仕方無しに結婚したと…」
「考えて見ろ!!髪の色が違う!!!」
「えぇ………ですが…この国に………女のコが生まれた例は…………いまだかってないのです……だから…髪の色の事だって…前例がない…」
クロウの揺るがぬ目……(あの女…リーズの事を信じて…いや…愛していたのだな………友である…クロウを………悲しませる事は………)
「…………誓う…よ…やましい事はしていない…」
「………」
「俺の……子だ…」
シーザーは嘘をついた…(私の事を恨んだらいい……それで彼が救われるのなら…………)
以前のシーザーなら…そんな事は考えなかったのだろう…愛する者ができたから…こそ…出来た事に違いなかった…


< 20 / 69 >

この作品をシェア

pagetop