風使いアシュレイ
「……話しは家臣から聞いた………」
人払いをし…クロウはマスクウェルに話をはじめた…
「………彼女に…これを渡そうと思う………」
「それは………!!」
「魔封石だ…」
「なっ!!!…では…やはり…兄さんが…」
「ああ…シーザー様に…いただいた…王の証として…クリス様に渡すつもりだったが………いずれクレアはクリス様を支えて生きていかなければならない…ならば…」
「確かに…ですが…反対です…彼女は…まだ幼い…兄さん!!お忘れですか…シーザー様の命はこれのせいで…」
クロウの決意は揺るがない…
「馬鹿な親だと思ってくれて構わない…あの子に不敏な思いはさせたくないのだ…」
「……お気持ちはわかります…ですが…これには魔王の力が…ひとつ間違えば………大変なことにも………」
「…私はクレアを信じてる……道をふみちがえれば…お前や私がいる…」
「………」
「もう…辛い思いをさせたくないのだ………」
クロウの揺るぎない言葉にマスクウェルは…クレアの泣き顔が脳裏に浮かんで…何も言えなかった…
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