風使いアシュレイ

「ふぅ〜あぶねぇ！！あぶねぇ！！」
ティグラは滴り落ちる汗を拭いた…
「……しかし…こんな所が本当にあったなんてな……スラム街か……」
ティグラは物珍しそうに辺りを見渡した…
この辺りは治安が悪く…表通りに住む者は誰も寄り付かない場所であった…
（……ゴーゲンに禁止されていたが……言うほど………）
しばらく歩いていると……
『どん！！』
「いてっ！！」
何かにぶつかった…
下を見ると…こ汚い少年が転がっている…
「あ！！わりぃ！！わりぃ！！！」
そういうと…少年はムクリと立ち上がり立ち去っていった…
「………悪いのは…ぼ〜っと歩いてた俺なのにな…何だったんだか………」
ティグラは…違和感を感じた………
「ん！！？？」
腰にぶら下げていたサイフ…そして………
「やべ！！？ネックレス！！！！あのガキャ〜！！！！！」
ティグラゎ慌てて少年が立ち去った方をみた…しかし………
（姿はなしか…くっ！！………ならば………）
ティグラは地面に手をつける………
「地よ！！我に力をかしたまえ！！！」
そういうと…手から地の振動が伝わり…人々の声…生活の音が聞こえるようになった…
『ざわ…ざわ…』
『パッカラパッカラ…ゴトゴト…』
（…………あったこれだ！！！）
『へへへ♪♪お宝♪♪♪お宝ぁ〜♪♪♪♪♪』
（南西の方向………か）
ティグラが地から手を話そうとした時…
『パカ…パカ…』
（馬の蹄の………！！！）
後ろを振り返ると………
マスクウェルが睨みつけていた…