短編置き場・2
「あの子を撃つのなら、私を撃って!」

母親が俺に鬼気迫る表情でつめよった。

かわいそうだが、公務執行妨害だ。

俺は母親の頭を狙い引き金を引いた。

バン!母親の頭がはじけた。

そして、後を追わせるように、もうひとつの標的にも鉛弾を撃ち込み、今日の仕事を終えた。

署に戻った俺に、副署長がいつものようにおごりの缶コーヒーを持ってきた。

「やあお疲れ様。今日はずいぶん張り切ったようじゃないか」

「いつもと同じですよ」

「そう謙遜しなさんな。近々、バズーカ砲の使用許可も下りるはずだから、今よりもずっと仕事がやり易くなるはずだよ」

爆発によって小さな体が吹き飛ばされる。

そんな映像を想像して、俺の気持ちはさらに重くなった。
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