甘くて苦い
教室に着いてドアを開けると一斉にコッチを向く。
あたし達はたいして気に留めず教室の中を見渡した
すると
「あっ!!比奈ぁ〜。優ちゃん!!」
去年も同じクラスだった由紀がいきなり抱きついてきた
「由紀。首絞めるなよ」
彼女はあたしと同じバスケ部のメンバー。
同じ部活同じクラスだったと言うわけで仲が良い
「同じクラスだね〜!!しょうがないな。あたしがまた面倒みたげるよ!!」
...仲が良いのではなくてあたしはこいつの遊び相手みたいだ。
上から目線の由紀をほおっておいてあたしと優菜は空いている席に座った。
すると近くに知った顔がある。
さっきまで由紀がいた所には去年同じクラスだった娘が居た。
「比奈、あんた由紀無視するんじゃないよ..超寂しそうだよ。」
「い―っや!!それを見るのが面白いんじゃん!比奈のノリに付き合えるのって由紀ぐらいだし?」
元クラスメートかつ現クラスメートは訳の分からない事を言ってゲラゲラ楽しそうに笑ってる。
「...由紀にあたしが付き合ってるの間違いだろ?」
取り合えず思ったことをそのまま言ってみた。
実際あたしは由紀に振り回されてる気がする
「良いコンビだと思うよ」
優菜までもそんな事を言い出した。
仕方がないからドアにしがみついてチラチラこっちを見てる由紀を手招きして呼んだ。