ツンツンデレ彼女



ばっちーん!



おもいっきり廊下に響き渡る音。



えぇ、頬にきっついビンタいただきました。



「っ!離してって言ってるじゃないですかっ!!この本能でしか生きていない生物がっ!私に触ろうなんて100万年早いです。真剣に気持ち悪いです。生理的に涙が出ました。私きっと中桐先生アレルギーなんです!そのうち湿疹が出て嘔吐がとまらなくて眼球にわけのわからない斑点が出てきます!あぁ!怖い!もう二度と触らないで下さいっ!!あなたのフェロモンは有毒なんです!!!」



お前のその考えが怖いわ。



目に斑点ってもはやアレルギーやないやろ。危険な病気やないか。



とか心の中で突っ込むものの呆気にとられる俺。



何、今のムード一体どこにいったん?



「失礼いたしますっ!!あ、でも」



おい、お前涙どこにいったねん。



何で普通になってんの。切り替え早すぎやろ、自分。



「……今日のこと内緒にしときますから……き、嫌いにはならないで下さいね………」



はにかみ笑いでさようならと付け足す彼女。



ヤラレタ。



どうやら俺は彼女に惚れたみたいです。



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