黒板とノートと三角定規
「海野先生おはようございます」

先生の前になると、リンカは、いつもの2割り増しの甘えた声に上目使いで、海野先生の挨拶をしていた。


「はい。おはよう」


低く甘い声で挨拶を返してくる。


「ほら。美香も・・ほらほら」


小声でリンカがせかしてくるけど、どうもこの陽だまりのような笑顔が気に入らない。

リンカが挨拶したんだから、あたしはどうだっていいじゃん。



付き合うのにあほくさくて、リンカを置き去りにして、先生を横切ろうとしたとき




耳を疑う言葉が聞こえた。







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