黒板とノートと三角定規
「ねぇ、ねぇ暇?」

「……」

「おこずかい、欲しくない?」

油っぽい声に、へどがでそうだよ。


「いくらくれるの?」


「5万は?」

「少ない!」

「じゃあ…8万」


誰も行くなんて、言ってないのに…

オヤジは勝手に盛り上り、右手首を掴んできた。

「ちょっ!!!」


「ん?欲しいんだろ?」


気安く触るその手から、じんわりとオヤジの汚さが伝わってくる気がしていて。


たまらなく






気持ちが悪かった






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