【短編】弁当男子とバレンタイン
「大丈夫?」

慌てて私は手を離した。

「うん、何とか…。」


ドキドキしすぎて心臓潰れそうなだけ…。

席についたらコインチョコやクラッシュチョコ、フォンダンショコラとかが乗ったプレートが出てきた。
全部ミニサイズでかわいい。

飲み物は…スムージーとホットショコラから選べたのでホットショコラを頼んだ。



何か話したほうがいいよね…。

どうしよ…。



そうだ!!

「酒井君って、お弁当自分で作ってるの?」

「そうだよ。」

やっぱりそうなんだ。

「お料理、上手なんだね。」

「俺、一人暮らしだしさ。たいていのもんは作るよ。」

スゴい…。一人暮らしでも私はさっぱりだよ…。

「得意料理は?」

「クラムチャウダーかな?笠原は?」


え!?
何かあったかなぁ?え〜と、え〜と…


「す…酢レンコンとか…。」


よりによって…。

もっとオシャレなものもあるでしょ〜!!


でも、酒井君笑ってる。

私は苦笑い。


「このあと、キッチングッズの方行っていいかな?」

「あ、うん。もちろん。」
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