オリジナル・レイズ

高速道路から見える景色は、自転車から見えたものとは全然違った。


…当たり前なのだけど。


景色が猛スピードで流れていくのに、星達が追いかけてくるように見えるのが楽しい。

道路がこのまま夜空に続いているような気がするし、遠くのネオンまでが星のように見える。



なんだかワクワクした。



夏休み中だが、やはり深夜の高速道路は空いている。



…私達、今、流れ星みたいだ。

あの時の全くんと私みたいに…




先生と居ると、心が息をする。


この感情はなんなんだろう。




言葉を交わさないまま、私達は深夜の高速道路をどこまでも走った。


そう。
流れ星みたいに。


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