オリジナル・レイズ
「…ッやめてぇぇぇっ!!!」
私は叫び、耳を塞ぎ、目をつむった。
私の体は汚れてた
汚れた体で幼い全くんを抱きしめてしまった
故に汚れが全くんにうつってしまった
全部全部全部、私が犯した罪
全部私のせい―――
「ツバサちゃん!!!」
その時、
先生が思い切り私の体を抱きしめた。
懐かしい香りがした。
「君が、苦しむことはないよ。汚れてなんかない。汚れていたのは、周りの人間の方だ」
淡々と話す先生の低い声に、私はただ、涙を流していた。