オリジナル・レイズ
――天使。
とっさに思いついた名前を、私は叫んだ。
「あっ、私、ツバサっていうの」
「ツバサ?」
…変だったかな??
すると彼は、
「俺のより、ずっと綺麗な名前だ」
と笑った。
自分の顔が赤くなるのがわかる。
なんでだろう。
「…高遠くん」
意味もなく呼んでみる。
「全でいいし。俺もツバサって呼ぶな」
彼の言葉ひとつひとつに、胸がドキドキする。
…なんとなくわかってたんだ。
この気持ちを何ていうのか。
この星に来る前から。
…ねぇ、神様
神様にもきっと
この鼓動、ばれてたの…?
最初で最後の恋だから、あなたはちからを貸してくれたの?…