オリジナル・レイズ

「ツバサ…?」

全くんに呼ばれ、はっとした。

我を忘れていた。



「えっ、あ、でもね、この星だけじゃないんだよ。死が近くて赤く膨れ上がってるのは。だって宇宙は広いもん!有名所だと、ほら、ベテルギウスとか…」


あぁ…
何言ってんだ自分。

全くんに変だと思われちゃう。




しかし、彼は目をまんまるにして叫んだ。


「すっげーツバサ!めちゃめちゃ詳しいじゃん!!」


「え…」


「しかも、コレ覗く前に、赤い星って言っただけでわかるなんて…すげえよ、本当すげえ」


「別に、そんな…」



嬉しそうな全くん。



「なんで、死の近い星だってわかったの?」



「・・・・・・」


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