オリジナル・レイズ
すると、全くんが唐突に不思議なことを呟いた。
「なぁ、人は死んだら星になるって本当かな?」
「えっ?」
「いや、小さい頃さ、聞いたことがあったから。ごめんな。忘れて?」
全くんは照れくさそうに言った。
人が死んだら…?
急に何言い出すんだろう。
冷たいことを言うつもりはなかったのに、
私は自分でもびっくりするぐらい冷たい返事をしてしまった。
「…人だけじゃない、星にだって死があるんだよ。星が死んだら、また星になるの。だから、有り得ないと思う」
全くんがきょとんとしている。
当然だ。
慌ててフォローに入った。
「あ、でも、死んで星になった人が流れ星になって還って来るって、素敵な話だよね」