オリジナル・レイズ
私の顔が、みるみる熱くなる。
暗いから気づかないよね?
車のライトが、自分の顔に当たらない事をひたすら祈った。
「あのっ、じゃあ、星ばかり見てたのは、その人を探していたからなの?」
恥ずかしかったので話題を振る。
「ん~…まぁ、そうなのかな」
全くんも、照れたように答えた。
…そっか。
宇宙が特別好きなわけじゃなかったんだ。
「…でも、ツバサとかセンセーとか、身近に星好きな人が居て嬉しいよ。ツバサは詳しいから、きっと星が大好きなんだろ?」
その時、心の中に不安が生まれた。
「全くんは…じゃあ、もしその人が星になってないって事がわかったら…」
全くんの質問に答える前に、不安が言葉となって出ていた。
「もう、星を見ることをやめちゃうの…?」