空の涙 君の手で
RURURURU♪

「あっ!!!」

あたしのケータイが音をたてた。

着信…って…えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

て…大岩先輩!!??

まじかよ…心の準備がぁ~!!!

せめて、メールにしてよぉ!!!

もぉ!!!

いいや…出ちゃえ!!!

あたって砕けろだ!!!

「はい…もしもし…夏那です…。」

ドキドキして、壊れそう…。

『あぁ~!!!夏那ちゃん☆★俺限界。夏那ちゃんからかけてくれると思ったら、全然来ないしぃ…はっきり言って俺、期待してたんだからね!!!((笑』

そう言って、先輩はまた笑った。

そんな声も、たまらなく愛しいんだよ…。

「そ…そうだったんですか??なんか、言われると…恥ずかしいです///」

あたしは、ほんとに正直に照れた。

横にいたひかりがニヤニヤしてる。

『ほんまやってぇ~((笑メールでもいいからしてよね!!!俺、いつでもまっとるし…。』

先輩の<いつでもまっとるし…>か頭にこだました。

ほんとですか??

待っててくれますか??

期待しても、いいんですか??

この思い…届けていいんですか??

『ん、じゃぁな!!!』

「先輩!!!」

呼び止めたかった…。

瞬間的に、言葉が出た…。

『ん??どした??』

そんな先輩が愛しくて…。

でも、言えないよ…。

好きだなんて…。

「あっ!!!なんでもないです…さよなら…。」

あぁ~あ…。

『変なの((笑ん、じゃぁな!!!』

そう言って先輩は電話を切った。

この三分間が、一時間に思えた。

やっぱり、好きって、大変だな…。

でも、変わらないこの思い…。

届けるから…待っててね…先輩…。
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