空の涙 君の手で
「先輩…。晴れちゃいましたね…。」

あたしは、この言葉を口にしていた。

『だな…。』

思った通りの言葉。

先輩の言葉があたしの頭にこだまする。

「行っちゃうんですか??先輩…。晴れたら、行っちゃうんですか??」

気がついたら、素直で一番口にしたくなかった疑問を投げかけていた。

『ん~…。今日は、お前のため、スーパーマンは休日ですっと((笑』

先輩は、またいたずらな笑顔で笑ってくれた。

そうして、あたしの手を引いて連れて行ってくれたよね…舞踏会に…。

まるで、シンデレラと王子様のように…。

「大岩先輩…。」

ありがとうございます…。

最後の言葉は心の中でつぶやいた。

『ん~ま、いっか((笑』

先輩は、笑って隣にいてくれた。

先輩にとっては、短い時間だったかもしれない…。

けど、あたしにとっては時が止まったように長い時間だったんだよ…。

ずっと、このままでいたい…。

あなたを、感じていたい…。

このぬくもりを離したくない。

そばにいて…いつも…これからも…ずっと…。

真っ青な空に願いを込めた。


< 8 / 24 >

この作品をシェア

pagetop