Automatic Dream
プロローグ
バクと言う生物をご存じだろうか。
恐らくこれを見て居る全員が同じ見解を抱いている事と思う。

夢を食む生物。

同じ見解を抱かなかった人が居るかも知れないが、その人の事は全面的に無視した上で話を進めて行きたいと思う。

ところで、朝起きると見た筈の夢をきれいさっぱり忘れてしまう、なんて経験は無いか?

どうやら大抵の場合において忘れてしまうらしい。

らしいと言うのは、そんな経験、俺には無いからだ。

今のも人から伝え聞いた話。
俺は夢を見た事が無い。
冗談などでは無く、99%、真実生搾りである。
夢を見た事が無い等と言っておきながら、残りの1%は何なのか。
とおしっゃる方も、まぁ当然居るでしょう。
実は昨日初めて夢を見たんだ。
18年間で初めてな。

そう、ここでバクが登場する。

バクについての夢だった。
と言っても、バクその物は出て来なかったが。

そうだな、まずはその夢の事から話そう。

夢か現か、それすらも朧げな、その夢の事から。

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