Automatic Dream
で、どうやったら会えるのか。それを考えた時、この地図に従って行くのが最も確実に会える方法だろうと思える。

だがしかし、本当にそうか?

と言うのも、どうやらこの地図はウチの近所らしく、しかも、通るべき道は通い慣れた通学路とは違う様だが、行き先は俺の通う学校であると思われるからだ。いくら道が違うとは言え、行き着く場所は学校。夢のヤツに出会えるとも限らない。

かと言って、始業式に行かない訳にもいかず、4時半までに家を、荷物まとめた上で出ないと後悔するらしく、会える会えないに関係無く、やっぱ行かなきゃならんのだろうな。

面倒いな……。

こんな時は、常套句しか言う事もあるまい。どうして俺がこんな事しなけりゃいかんのか。ってな

しかし、夢の中でもそうだった様に、考えても無駄なのだろう。

仕方ない、荷物、まとめるか。

朝に弱い筈の俺が、異常なまでの早起きを果たし、郵便受けには地図があって。夢のヤツが言っていた通りの事象が立て続けに起こったのだ。このままだと、後悔する、と言うヤツの言葉も現実になりかねない。


……っと、その前にメシだったな。すまない腹の虫よ。

まぁ腹が減っては、と言うしな。

そうして、俺はようやく地図から目を離した。
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