Automatic Dream
そしてかえではと言うと、どう言う訳か、なかなか、と言うかかなり良い成績をキープしている様で、成績上位者表に載らなかった事は、俺の記憶によれば無い。

そんなかえでも、俺達と同じのレベルの低い大学を志望している。

理由を聞いたところ、
「だって、やっぱり3人一緒じゃなきゃね」

だそうだ。

全く、涙が出るぜ。

頭も良く、そして実は容姿もなかなかなのだ。才色兼備とはこの事。

故に人気も高い、かなり高い。

一方のトシだが、成績は良くないものの、スポーツ万能と言う言葉を体現した様な奴で、そしてこれまた容姿がなかなかレベル。

で、やっぱり人気が高い、かなり高い。

そして俺は、特に無い。

何も無いと言っても過言ではない。

情けないが、ホントの話、受け入れるしかあるまい、と開き直ってから随分経つ。

しかしいくら開き直っても、この2人と一緒にいるとかなり見劣りしてしまうので、内心やっぱり情けないのだが、表には出さない。
これが結構大変なんだ。

かくして、せっかく集まったのに、もう既に自分だけ先に折れてしまった3本の矢の内の一本の様な気分を味わいつつ、今日も学校に来てしまった訳だ。

うん、我ながら分かりづらい喩えだ。
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