Automatic Dream
アンダーグラウンド
「先に帰っててくれ」なんて様なニュアンスの事を二人に告げた後、デカい荷物を抱え、女教師と共に教室を出た俺。

この荷物についても、聞きたそうな顔をしていた二人だったが、ここでは聞かない事にしたらしい。
まぁ、後日じっくり語ってやるさ。

無言で歩を進める女の後を、俺もまた無言で付いて行き、玄関辺りに着いた所でやっと

「どこへ行く」

と声をかけた。

その声に立ち止まり、振り向いた彼女は、もう笑顔では無かった。

「黙って付いて来なさい」

その声は、有無を言わせない様な言外の意味匂わせていて、俺は黙って頷くしか無かった。
黙って付いて行くしかなかった。

そして着いた先は校舎裏の駐車場。

そこには教師共の車やらが並べられているのだが

「これに乗りなさい」

と女が指差したのは、何の変哲もない乗用車。
ただのミニバンで、変わった所など一つも無い。
プレートにも市内ナンバー。

ドライブか?
良いね、付き合うぜ。

「………」

俺のボケに対して無言を以て答えた女は、車のドアに手を掛ける。
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