Automatic Dream
しかし夢って事は、俺は今寝てるって訳か。

いつ寝たんだ?

「さぁね?」

こんなにも簡単にかわされるとは。

「そんな事よりもっと大事な話があるわ。やっとゆっくり話せる」

何だよ。
バクの話か。
そういや、いつも時間が無いって言ってたな。

「ホント物分かりが良いってのは良い事ね」

そりゃどーも。

「バクとは何なのか。それを話す前にこの世界の、人類の成り立ちについて幾つか説明するわ」

一気に壮大になったな。

「人類はね、ある存在によって造られた物なのよ。」

おおう。
いきなりだな。

あれか。
お前さん達は唯一絶対の創造主でも信じている訳か。
そんな奴等がなぜ誘拐の真似事なんか。
ユダヤ教の過激派か何かなのか。

「神…そうも言えるのかもね。バクがあたし達を造ったのは事実なんだし」

ある存在=バクか。

「あなたが考えてるバクとは違うわ。アレはただの哺乳類。どちらかと言えば中国の想像上の動物であるバクに近いものよ。そもそもそのバクの言い伝えの元になったのがあたし達の言うところのバクなの」

しかしどれもバクだと分かりづらいぞ。
全く、その辺を考えたネーミングをして欲しいもんだぜ。

例えば、エバンシアス3世とか。
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