Automatic Dream
神代ユキの消失
汚れた床に寝そべり汚い木製の天井を見上げながら俺はため息をついた。

結局あの後は何事も無く、仕方無しにアパートに戻って現在に至る訳だ。
荷物だけ消えてるがな。

異常なまでに長かった様に思ったあの夢も、起きて見れば一炊の夢。
30分も経って無かった。
結局車に乗り込んだ辺りから全部夢だった様だ。

しかし暇だ。

ほとんどの調度品が消えたこの部屋ですることも何も無いわけだが。
それにしたって暇だ。
携帯の充電器も持っていかれた。
どうしろって言うんだ。

今は何時だ?
時計も携帯のに頼っていたから時間も分からん。
夜なのは間違い無いが。

こんな時は寝るに限る。
ってか他にする事が無い。
今日は寝てばっかだな。

ベッドと布団ぐらいはある。
さすがに持って行け無いからな。

潜り込んで目を閉じた。
睡魔の野郎は直ぐにやって来た。
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