Automatic Dream
目覚めは最悪だった。
何だかダルかった。

何だか新鮮味に欠けるんだよなぁ。

昨日は変な夢を見たり頭の中がカオスな女に会ったりしたが、それでもだ。

また学校に通わねばならない日々が昨日を以て始まってしまったのだ。

いっそ全ての記憶を喪失でもすれば或いは新鮮でフレッシュな毎日を過せるかも知れん。

なんて事を考えながら歩いていると学校到着。

あの汚れた白い校舎を見る度にゲンナリしてしまうのは最早俺の基本的習性とも言える。

ゲンナリを引きずりながら校舎に入ると、ある事に気付いてしまい俺のゲンナリを加速させた。

上靴が無い。

何てこった……。
遂に俺は靴を隠される様な立場に成り下がってしまったのか。

しかし大して目立つ様な、誰かに逆恨まれる様な事をした覚えは無いんだが。

それともトシ辺りのジョークかも知れん。
悪いが全く笑えないぞ。

なんて事を考えている内に教室到着。
ちなみにスリッパは装備済みだ。

教室の扉を開けると教室にある全ての眼球が俺を捉える。

教室のドアが開くと注目してしまうのは全学生の習性である。
俺がゲンナリするのと同じ様な物だ。
先生がいつ来るのか、ビクビクしてるからな。

しかし注目しすぎじゃないか?
そんなに珍しいか、俺が遅刻せずに学校来た事が。

妙な違和感を覚えつつも席につきそのまま突っ伏して寝る体勢へ。

しかし寝てばっかだな。
睡魔の奴もたまには休めよな。



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