Automatic Dream
「トシ!」
叫ばずには居られなかった。
あってはならない事が起きてる気がした。
この時ばかりは勘が当たっても嬉しくないぞ。
早足でトシの席まで行く。
「なぁトシ、ふざけてるんだよな? 今正直に言えばジュース1本で許してやるぞ」
「トシか。その呼び方も良いな。で何で知ってんの? 俺の名前。ふざけてるって何だよ?」
いつもの明るいトシ。
「お前も……忘れたってのか……」
「あれ? どっかで会った事あったっけか?」
「会った事あるも何も生まれてからずっと一緒じゃねぇか! かえでと3人で…! 大学だって同じとこに……!」
かえでを見た。
委員長と同じ様なリアクション。
目眩がした。
世界が歪むような、足が浮上ったような感覚に襲われた。
まるで俺の存在が皆の記憶から消えたかの様な……。
消えた……?
馬鹿な!
そんな馬鹿な!
俺は膝をついた。
吐き気のようなものが込み上げる。
歪んだ世界が回る。
床が近付いて来る。
床のほこりがはっきり見えた辺りで俺の意識は別世界にシフトした。
もう帰って来れないような気がした。
叫ばずには居られなかった。
あってはならない事が起きてる気がした。
この時ばかりは勘が当たっても嬉しくないぞ。
早足でトシの席まで行く。
「なぁトシ、ふざけてるんだよな? 今正直に言えばジュース1本で許してやるぞ」
「トシか。その呼び方も良いな。で何で知ってんの? 俺の名前。ふざけてるって何だよ?」
いつもの明るいトシ。
「お前も……忘れたってのか……」
「あれ? どっかで会った事あったっけか?」
「会った事あるも何も生まれてからずっと一緒じゃねぇか! かえでと3人で…! 大学だって同じとこに……!」
かえでを見た。
委員長と同じ様なリアクション。
目眩がした。
世界が歪むような、足が浮上ったような感覚に襲われた。
まるで俺の存在が皆の記憶から消えたかの様な……。
消えた……?
馬鹿な!
そんな馬鹿な!
俺は膝をついた。
吐き気のようなものが込み上げる。
歪んだ世界が回る。
床が近付いて来る。
床のほこりがはっきり見えた辺りで俺の意識は別世界にシフトした。
もう帰って来れないような気がした。