不幸少女の恋愛事情☆

☆プロローグ☆

ある私立学園にて。一人の少女が運動場を走り抜けていった。

｢…………ふはぁ…はぁ…はぁ………｣

少女は息を切らしながら一生懸命、走っていた。
が、
「ーーきゃぁｯ!!｣
と、少女は派手に、頭からこけてしまった。しかも少女は立ち上がる事ができないほど、体力を消耗してしまい、膝からも血がドバドバと出ていた。普通の人なら、膝から大量の血が出たらパニックを起こすであろう。しかし、少女にとってはそれが当たり前の事だった。
「…………うー…」

少女は足をさすりながら……いや、叩きながら、なんとか走ろうとした。が、足に力が入らず、走るどころか立つことさえできない。
「………どうしよう…」
立てない、歩けない、逃げれない……この先どうしたら良いのだろうか…

そんな事を考えていたとき、

「こらぁ−−−−−ｯ!!!!柊ぃぃいぃぃぃぃｯ!!!!!!待たんかい、こりゃーーー!!!!!」

と、厳しい事で有名な数学の先生が全速力ダッシュで少女のところへ走っていった。無論、少女は｢この場にいると危険!!｣だということを察し、所謂赤ちゃんのする｢ハイハイ｣で逃げようとした。

だが…………