想い日和 <短>




「んで?いつすんの?」

「え……」

「告白!するんでしょ?」

「……そんなの……わかんないよ」

「しないの?一年越しの思い、このまま無駄にする気?」

「……だって――」

「いいの!?もう卒業したら、滅多に会えなくなるんだよ」


卒業間近の2月。

千波の言葉は痛かった。




「そいえばさ、アンタは何であの木村がいいの?」

「何でって……」

「野球部が好きならさ、他にもっと強くてカッコイイ奴いるじゃん」

「そりゃあ……そうだけど――」



私は話し始めた。

気付けば、誰かにこうして打ち明けるのは初めてかもしれない。



ひと周り前の季節の

あの冬の日のことを――




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