1番の笑顔を
ある日、いつもの様に私たちは家に帰る。
楽しくベラベラと喋る絢乃。

まるで私の母みたいだった。

「でねぇ♪
…って涼ちゃん聞いてる??」

「え、うん!!聞いてる!!すごいよねー!!」
「ん??何がすごいの~!!!
涼ちゃん絶対話聞いてなかったねー。」

「ごめんなさい…。」

絢乃はいつもの笑顔でいいよー♪と、
言いながら

私の頭をポンポンと撫でる。

私がする立場なのになぁー。

「ねぇ、絢乃…。
無理しなくていいよ。
私気づいたんだ。
絢乃の嘘の笑顔に。」
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