犬神さまのお嫁さま
…腕も、動かない…?
…何なんだろう…?
身動ぎさえ出来ない事に気付いて私は仕方なくまだ重い瞼を押し上げた。
カーテン越しに朝日が入ってきており、電気を点けていなくても見慣れた部屋の輪郭は十分に把握出来る。
あとは寝起きで霞んだ視界がクリアになれば…
――いやならなくていい!!
ついさっきまで周りを見ようと命令していた脳に私は脳内で右フックをかました。
理由は簡単。
徐々にクリアになる視界の目の前に、本来あるべきものじゃないものが見えたから。
…何なんだろう…?
身動ぎさえ出来ない事に気付いて私は仕方なくまだ重い瞼を押し上げた。
カーテン越しに朝日が入ってきており、電気を点けていなくても見慣れた部屋の輪郭は十分に把握出来る。
あとは寝起きで霞んだ視界がクリアになれば…
――いやならなくていい!!
ついさっきまで周りを見ようと命令していた脳に私は脳内で右フックをかました。
理由は簡単。
徐々にクリアになる視界の目の前に、本来あるべきものじゃないものが見えたから。