犬神さまのお嫁さま
 一気に全身が熱くなる。

 血が、体液全部が沸騰する!ってぐらい体中が熱い。


 朝から何なのコレ!
 カレカノな状態ならまだしも…いやそれでも実家でママもいるから駄目!

 コイツ、ただの居候でしょ!!

 それに私は希彦の事、好きなわけじゃ――


 弾け飛びそうな心臓を必死で抑え込みなだめる努力をする。

 だけど希彦の抱きしめ方は徐々にエスカレートしていき貪るように私の体に手を回してぎゅーっと抱きしめている。

 …しかもそれに比例して太ももに当たってるアレらしきモノが大きくなっているような気が…。



 「ぁうう~~~!無理!もう無理ーー!!あっちいけーーー!!」



 私の心臓が空気を入れ過ぎた風船みたくパーンとはじける前に渾身の力を込めて希彦をベッドから蹴り落とした。
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