STAR MINE
ユウリは目を瞑り深呼吸すると、先刻の光景を否定しながらゆっくりと開けた。
や・・
やっぱ・・・居る。
「・・なぁエミ、あれ・・なんだろうな・・・」
ん?、とエミはユウリの視線の先を辿る。2人から5m程離れた道上に何か物体がモゾモゾと動いていた。
「し・・しいて言えば、生き物?」
「・・だろうな。っつうか、あれ、ハムスターじゃねーか?」
「うん。ハムスター・・だね」
「・・何してん、だろな」
「何って・・・脱、走?」
はァァァァァァァァァッ・・????
と2人は顔を見合わせると驚嘆の声をあげ、そのハムスターらしき物体へと駆け寄り拾い上げた。
「何してんだ、お前踏まれるぞ!」
【オレ様にもくれヨ】
「何をだよっ・・ってか・・え??・・・えぇ??!」
【暑くて死にそうだからアイスくれヨ】
2人は一気に真夏から真冬へ。
「は、は、ハムスターが・・喋ったァァァァァァァァァッ!!!!!」