STAR MINE
「その人は十神の1人じゃないのかしら・・?私達8人とあの『混沌の神』で9人よね。違う??」
クミコは、教卓で煮豆を貪るハムスターをじっと見つめる。
しかしハムスターは夢中で頬袋に詰め込み両前足を丁寧に舐めまわすとかぶりを振った。
【いや、残りの1人は別にいル。今すぐにお前らと合流できないけどナ・・近々必ず会うゼ】
当てが外れて少し落胆したのか、クミコは黙って弁当を食べ始めた。と、ミチルが携帯を開きハムスターを一瞥する。
「いいじゃん。なんか役に立つかもしんないし?ね、呼んでいーい?」
いいでしょ?と随分乗り気な様で子供がおねだりするかの如くしつこく携帯を振ってくる。あまりのしつこさに圧されて、結局呼び出す次第となり・・・。
ミチルが二言三言話し、携帯をパチンと閉じた。
皆与えられた弁当も食べ終え暫しくつろぐ。
「そういえば、ハムスターさんの御名前聞いてなかったですわね・・?」
チグサの問いに、言われてみればと少女達は一斉に珍獣ハムスターへ視線をやった。
当人(当ハム?)は注目を浴びてご満悦なのか短い前足を胸元で組み、チラチラ一同の視線を確かめる。
【オレ様の名は―――】