STAR MINE
【まったク。じゃあこれから『カー』の力を最大に高めるからナ!!】
「どーやって?」
アキが間髪を容れずに聞くとクミコが、黙って聞けと言わんばかりに笑顔でアキの頬を引っ張った。
「しゅ、しゅびばせん・・続けて下しゃい・・」
涙目で頬を抑えながら促すと引き気味にナガシマは続けた。
【そっ・・そ、それでダ。まずは体力を付けてもらウ。理由は『神器』で戦うからダ!・・・要するに武器を振り回せる体力を付けろってこっタ】
途端にブーイングの嵐。暑くて死ぬぅ〜とかその他数え切れない。
暫く黙っていたナガシマは髭を上下し口元を小刻みに震わせると怒鳴り散らした。
【いいかラ!先ずはグラウンド10周行ってこイッ!!!】
少女達は渋々、運動部の部室にジヤージを借りに行く事にした。他人の使用済みジャージなんて気持ち悪いが制服で走るのはもっと嫌だ。ここは我慢して拝借させてもらうしかない。せめて女子の物が残っていますようにと祈る。
ナガシマは彼女達の背中を見送りながら、オレ様はこんなキレキャラだっただろうか・・・と、ふと考えてしまった。