STAR MINE
青春の匂い
ナガシマの予告通り8人はぐったりと机に突っ伏している。
結局、野球部の放置された黄ばんだTシャツとアンダーシャツしか残っていなかったらしく、汗臭いというより男臭いそれに包まれ呆けている少女達の姿は結構哀れであった。
「皆さんお疲れ様ッス!!」
マキヲはペットボトルを一人ひとりに配り労った。それぞれ速攻で飲んだり額に充てて涼に浸ったりと一本の飲料水に愛を注ぐ。
【よーシ!明日は5周追加だからナ、頑張れヨ】
「「えェェェェェェェーーっ!!!」」
ナガシマの無情な言葉に口を揃えて否定の叫び声をあげたが当然無視され、一体いつのスポーツ根性アニメかと落胆する。
更に追い討ちをかけるような一言。
【あーそれかラ、今日から此所に泊まり込みだかラ。家に連絡入れとけヨ】
「はぁ?!」
クミコが珍しく先陣をきった。結構穏やかなユキノも不満気だ。
「な〜ん〜で〜泊まる〜の〜?!!」
【奴がまた接触してきたらどうすル?・・ここは皆で一ヶ所にいるべきダ。それに特訓から逃げ出されても困るしナ??】