STAR MINE
「「何か御用ですか??」」
教室内のクミコを除く7人の少女達が椅子から立ち上がり四方を睨みつけている。
あぁ、彼女達には聞こえていたのだ。謎の声と、クミコの叫びが。
少女達は怯む事なく、四角い室内に余さず己の回路を蔓延らせる。研ぎ澄まされたその神経は極限まで達し。
再び響く深く暗い声。
『余の糧となれ』
刹那、少女達は我が目を疑う。非現実的な事象を目の当たりにしてしまった・・・
己の胸を突き抜ける肘から先のみの、明らかに他人であろう“謎の腕”
助けて!
お父さん、お母さん・・誰か・・・助けてよ!!
悲痛な懇願と同時に。逃れようと、その“腕”を食い千切らんばかりに攻めたてる彼女等の小さな反抗。
幻か現か・・しかしまったく余裕のない事態に思考はうまくまわらず、ただひたすら胸を貫く“謎の腕”を引き抜こうとするだけだった。